これから本当に社会に根付く,ナップスターの時代。そのときにふと振り返る,ナップスターとはなんだったのか?
連邦裁判所が,ベルテルスマン社へのナップスター社の身売り計画を却下した。この身売り計画には,レコード会社などが反対していた。ナップスター社は,もう1年以上サービスを停止しているが,これで完全廃業となる可能性が高い。
いくぶん,感傷的な気分にさせる記事だが,よくよく考えてみればそんな気分に浸る必要性など,まったくないことを思い知る。ナップスターへのサヨナラは1枚の画像だけで十分。1歩引いて思い返せば,ナップスターは,はじまりだったに過ぎないのだ。そして,その「情報共有」の価値は,永遠になくなることはない。
はじまりとして,教えてくれたことは偉大だった。ナップスターは音楽を共有するなんてくだらないことを云いたかったわけぢゃない。「情報の共有」。すべての情報は共有され,自由に流通し,そして世界を形作る。それは世界のはじまりの時から約束されていた社会の姿であり,今後の社会はその形なくしては成り立たない。想い出に浸っている余裕はない。ナップスターは,これから本当に根付き,時代の幕を開くんだ。
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